仕事について(断章)

正直なところ、今の僕は、自分が仕事に何を求めているのかよく分からない。

もしかすると、「お金」目当てに仕事をしている、と認めることをためらっているのかも知れない。

 

もちろん、お金を稼ぐことを目的として仕事をすることは、悪いことではないし何ら恥じることでもない。とは言え、カネを稼ぐだけが目的というのはあまりに寂しくはないか、という意見に、僕は反論することができない。これまでずっとそうだった。

 

今、僕は自分の稼ぎに満足していない。単に感情として満ち足りていないというだけではなく、現実問題として、お金が足りない。そんな中では、もちろんのこと、お金を稼ぐ「だけ」の仕事なんてやりたくない、などとは言えるはずもない。

うん、そうだ、僕は今までずっと、「お金を稼ぐだけの仕事はやりたくない」と考えていた。そして実際、そうした仕事はやってこなかった。つまり、お金以外に得られるものがある仕事だけを選り好みしてきた。仕事で得られるお金以外のものは色々あるが、僕の場合、「やりがい」といったような、極めて抽象的で主観的でそして、役に立たないものであることが多かった。ああ、「やりがい」の意義とか必要性は認める。まったくやりがいのない仕事なんて、僕じゃなくてもしたくないだろう。ただ、ある仕事にやりがいを感じるかどうかは僕が決めることで、そして僕の「やりがい」のセンサーは今まで極めて鈍かった。僕は今まで、誰にも分かってもらえないような(もしかしたら僕自身もよく分かっていないかも知れない)「やりがい」を求めて、お金というファクターを度外視して、仕事をしてきた。

 

何を言いたかったのか自分でもよく分からなくなってきたので、この文章はここでいさぎよくぶった切ってしまおうと思う。また気が向いたら続きを書こう。

 

とりあえず僕は今、これまで自分は本当に真剣に仕事をしてきたのだろうか、今まで自分は金を稼ぐことをどう考えてきたのか(そしてその考えは正しかったのか)、という、意味があるかどうか分からない問いについて、ぼんやりと考えている。