コンピュータ棋士が人間に勝っても、そのコンピュータを作り育てたのは人間だし、そもそもゲームを創造したのは人間

ガラケーのチェスにちょっとはまっている、という話をこの前書きましたが、それがきっかけで図書館でチェスの入門書を借りてきていました。地元の公立図書館にあるものだからか、1997年発行のものでしたが。20年も前ですねぇ。さすがに装丁やデザインは古臭さが感じられましたが、内容は今の僕にはちょうどいい感じでした。ただ、これは将棋や囲碁の本でも同じなのでしょうが、手数が多くなるとすべての盤面が図として描ききれなくなりますから、チェス盤が欲しくなりましたね。というか、入門編以降は盤面解説ばかりなので、キモと思われる解説だけさらっと流し読みしてました。それでも、チェスというゲームの面白さの一端は理解できたような気がします。

アルファ碁が人間のトップ棋士に勝ったというのは大きな話題になりましたが、チェスの世界ではすでに1997年、そう、奇しくも僕が借りた本の発行年に、すでにコンピュータが現役チェス世界チャンピオンを破っています。この本には、「チェスのマイクロコンピュータ」というコラム記事があり、「まだ発展途上だが侮れない」という評価が書かれていました。それにしても「パソコン」どころか「マイコン」という略語すら使っていないあたり、時代ですねぇ。一応、Windows95がすでに世に出ている頃ですが、パソコンに関心のない層の認識としては「マイクロコンピュータ」だったんですかねぇ。

チェスにはまったく詳しくないので、現在どれくらい盛んに競技が行われているのか、また、人間が勝てないほどコンピュータが強くなってしまったことが、どの程度チェスプレイヤーたちに影響を与えたのか、というのはよくわからないのですが、それでもチェスというゲームそのものの魅力が損なわれたわけではないでしょう。これをきっかけに、将棋や囲碁のことも知りたいなぁと思ったりするのですが。