『ストレス「善玉」論』(中沢正夫)は名著、読むべし

 

ストレス「善玉」論 (岩波現代文庫)

ストレス「善玉」論 (岩波現代文庫)

 

 

ストレスが溜まっているなぁ、と最近ときどき感じる。そんな時、昔読んだ本の内容を思い出した。

確か高校か大学のときに読んだのだが(だから上のリンクのとは違う版、多分角川文庫のもの)、その当時の僕はストレスを感じていたのだろうか。今ほど感じていなかっただろう……と他人事のように思ったが、いやいや、当時の僕だって自分なりにストレスを感じている部分も多かっただろう。何だか今、昔の自分自身を他人のように見なしてしまう、今の僕の想像力の浅さが怖くなったぞ。

それはともかく。ストレスというものは、悪いだけのものではない。「善玉」という言葉から発想されるのはコレステロールじゃないかと思うのだが、これと同じ。多すぎるのはまずいが、少なすぎてもよろしくない。要はストレスとは、背中を押す活力なのだ。強すぎると前のめりに転んでしまうが、適度ならば前進する助けになる、そうした性質のもの。

まあ、実際にストレス下にいると、もう少し突っ込んだ対処の方法が必要になりそうだけどね。心構えとして、ストレスを「立ち向かう」ものだと決めつけないということは、今まで役に立ってきたし、これからも役立つはず。